八ヶ岳(硫黄岳付近のコマクサ群生地)背後は阿弥陀岳 南アルプス 早川尾根稜線(甲斐駒ヶ岳手前、アサヨ峰 2,799m付近)
「やっぱり、登りはしんどかった…」 以前に来ていたお客さんが、今年から山登りを始めたらしく、昔に俺から山の話を聞かされたのを思い出しやって来た。
アウトドアといえば河原のバーベキューぐらいだったらしいが、登山ブームに乗ってかどうか判らないが家族で高尾山へ行ったらしい。 登山ということで山頂までは乗り物を使わず、まじめに登りきった、とのこと。 彼いわく、始めはズンズンと調子良かったらしいが、途中からバテ始め、仕舞いには足が上がらなくなったらしい。 「どうしたらバテないの? いい歩き方あるの?」 たずねてきた。 そう聞かれても、こちらも 「ヤッパリ、バテる時はバテるよ」 と、しか言えなかったが、実践している自分流の歩き方もあることはある。
1) できるだけ足は上げずに地面スレスレに、小幅で歩く。 (ただし岩、木の根にはつまずかない様に)
2) 自分の前方の目線は、常に3~4m位のルート確認で歩き、たまに遠距離のルートファインディングする。 はるか上方を歩いている登山者を意識しない。 見てしまうと 「あそこまで、まだあるな~。ヤレヤレ…」 と、精神的にプレッシャーがかかってしまう。
3) 荷物の重さで靴を決める。 重い荷物の時はある程度しっかりした、多少重さのある靴を選ぶ。 軽くて底の柔らかい靴だと足に負担がかかり、重心が上に行ってしまい、ふらついてしまう。 重い靴でも荷が重いとバランスが取れて、かえって疲れない。 ただし1)の様にヒザ上げ禁物である。
4) 「ラクダの一歩、ラクダの一歩・・・と念じながら歩く」
5) 「小屋で早くビール飲みて~なぁ」 とあまりあせらない。
6) 背後からせまり来る、集団の元気なオバサン登山者と張り合わない。 必ず負ける…。
7) 山ガールにむやみに追いつこうとしない。
8) 月末の借金返済、山を降りた後の仕事のことなど等、浮世のことは考えない。 考え出すと山を降りたくなくなり、山小屋に定住しそうになる。 とはいっても常に脳裏に引っ掛かって歩いてしまうが…。
以上。
以前によく山に行っていた頃の話だが、山仲間の一人で体があまり丈夫でない持病を抱えた仲間がいる。 にもかかわらず、当時、出席率98%だった。 今にして思えば、結構無理をさせてしまった感もある。 ヒヤリ、ハラハラ、ドキドキは度々あったが幸い大事に至ることなく色々な山へ行ったものだ。
彼が同行した山行で 「北アルプス、燕岳(つばくろだけ)~大天井岳(だいてんじょうだけ、おてんしょだけ) 1日行程が8時間くらい 」 に行ったことがある。 彼のペースだと1日行程で大天井岳までは不安だった。 しかし、こちらも計画通りに目的地に行きたい思いでいっぱいだった。 そこで彼の真後ろにピッタリ着き、先ほどの 「ラクダの一歩作戦」 を実行した。 見事作戦は成功し、いつもは誰よりも遅れて到着する彼だが、その時だけは先頭に立たせ、メンバー初の第一歩の頂上を踏ませてやったことがある。
登山ブームで登山ツアーも盛んである。 こちらは一人をサポートするのも大変だったが、大勢をサポートするツアーガイドさん、大変でしょうね~。
冒頭の彼、この夏、家族で高尾山へ行ったらしいが、この猛暑の夏、低山はかえってきつかったのでは…。
2012-04-14 22:13:00
店長日記 2010
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