この頃か? このベストがその筋で注目され始めたのは。
このところ 「戦場カメラマン」 がTVメディアなどを通じて茶の間でも人気のようだ。 独特な風貌、語り口でバラエティー番組でも引っ張りだこである。 このような社会派?に位置する職業の方では珍しいパターンではないかと思う。 こんな切り口から自身の作品のメッセージを伝えるのも、ある意味一つの手段かもしれない。
このカメラマンのトレードマークである、ベレー帽ともニットキャップともつかぬ被り物、そしてベスト。 被り物はともかく、ベストについ目が行ってしまう。 ウチでも数年前から取り扱っていた物だ。 ここ一年ぐらいは輸入していないが…。
そのベスト、業界では 「フォト・ジャーナルベスト、トラベルベスト、ジャーナリストベスト」 などと呼んでいる。 イラク戦争勃発あたりから、現地取材の報道カメラマン、ジャーナリスト、プレス関係の間で定着し始めた。 さらに現地での要人警護にあたるP,M,C プライベート・ミリタリー・カンパニーと呼ばれる元特殊部隊、傭兵出身者を高給で雇い入れるセキュリティー会社のユニフォームともなっていた。 その警護にあたる面々もオークリー社のサングラスをかけ、パンパンのポロシャツを着、袖からは丸太のような二の腕をこれ見よがしに出し、その上にこのベストを羽織っている。 その 「クールなスタイル」 が好きな連中から結構ウチでも静かな人気商品のひとつでもあった。
このところの「戦場カメラマン」氏が着用している姿をメディアで見る機会が多くなり、店でも 「前にあったよね? 戦場カメラマンベスト!…」 と尋ねてくる方も少数あったが、実際のところ 「これ着てたら、言われちゃったよ 『おっ! 戦場カメラマンか? 帽子も被らなきゃ』 って…」 という方もいた。 茶の間で人気のカメラマン氏のキャラ立ちが強すぎて、ベストまでどうやらキャラ立ちし始めたようだ。
通常、商売となればこの氏の人気にあやかって、その商品を売り込みにかかるのが普通だがこれに関しては難しいようだ。 昔にあった 「MA-1」 フライトジャケット・ブーム。 街を歩けば、誰もが 「MA-1」 に遭遇した時代…。 そんな単純明快な時代ではない。 その時のように街を歩けば 「戦場カメラマン ベスト」 おまけに 「被り物」 とは考えにくい。 せいぜい忘年会の余興用にベストを探し求めに来る位だろうか…。 茶の間で際立ったキャラ、親しみやすさで人気の氏だが、おかげでベストに関しては氏のキャラが強すぎて暫く、いやこの先ずっとこのキャラを引きずってしまう運命のようだ。
仕入れるべきか? 仕入れて失敗するか?
2012-05-03 00:29:00
店長日記 2010
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