朝、犬の散歩に出かけようと玄関を出ると、ポーチの下に一匹のアゲハチョウが…。　夜間に羽化したのだろうか、まだ動きが弱々しい。　　アゲハチョウ、草花、木々…。　こちらではいよいよ春本番である。

「そうだ！　そろそろ桜が満開のはずだ。　寄ってみるか」　

　散歩の途中、コースを外れて近所の浅間神社に寄った。　境内の桜は見事に満開。　一ヶ月前のあの日からは、桜の蕾の膨らみすら気に留める余裕もない春だった。　でも自然は着実に春を迎えている。

「Here comes the sun…♪」　ビートルズ、ジョージの曲　「ヒア・カム・ザ・サン」　を自然と口ずさんでいた。　「ほら、太陽が出てきたよ、ずいぶん長くて、一人ぼっちの寒い冬だった気がする…。　もう大丈夫さ…。　ほら太陽が出てきたよ、みんなの顔にも笑顔が戻ってきたみたいだ…。　もう大丈夫さ…。　ほら太陽が出てきたよ、氷がゆっくりと溶け始めてるよ…。　もう大丈夫さ…。」　

　今年の北国の春はまだ先かもしれないが、草木の芽のように少しずつではあるけれど、着実に春に向かっている筈である。　　「早い復興を心よりお祈りします。」 　

家に戻り、早速ギターを取り出して、「ヒア・カム・ザ・サン」　を思い出して弾いてみた。　そういえばこの曲、カポタストを７フレットに装着してのギター・プレーだった。　アゲハチョウの芋虫のような自分の指にはハイポジションのカポタスト装着は慣れるまで時間がかかる…。

　「ＨＥＲＥ　ＣＯＭＥＳ　ＴＨＥ　ＳＵＮ」　７０年代初頭、ジョージ・ハリソンが音頭を取り、当時のバングラデシュを救済するためにロック界初のチャリティー・コンサートを開いた。　ここで演奏された曲でもある。　元気、明るさ、希望を与えるメッセージ・ソングとも解釈できる。

　朝のアゲハチョウ、散歩から戻った時には姿がなかった。　弱々しい羽ばたきだったが、しっかりと飛び立ったようだ。

2012-06-22 15:21:00

店長日記　2011   ｜  コメント(0)