「今晩は～！」　店の奥でコーヒーを入れていると、女性の声が。　こう言って入ってくるのは知り合い、友人、何かの営業の人。

　出てみると、以前よく来ていた女性のお客さん。　「久しぶりです。　今度、厚木へ越しちゃうんで…。　それも山のほうなんで、何か暖かい上着が欲しいと思って」

　しばらく話をしてから　「これ着ていいですか？」　サッと着て、鏡の前に立ち、チラっと見て　「これに決めます！」　素早い買い方である。

　彼女が初めてウチに来たのは１０年ちょっと前か…。　初めて来た時も一人でスッと入ってきて、さっと買うものを決めるという、何とも気持ちのいい買い方をする子であった。

　男性でもウチの店の前を行ったり来たり。　やっと入ってくる人もいる。　欲しいのか欲しくないのかハッキリせず、こちらから声をかけても　「・・・」　こんな人も多いというのに。

　彼女が来始めて、少し経った頃、こんなこともあったなぁ。

　閉店近く、仲間とちょっと一杯やっていると彼女が入ってきた。　仲間の一人が彼女に缶ビールを差し出すと、気持ちよく受け取りプルトップを開けた。　いつの間にかオヤジの輪に入っていた。　店のシャッターを降ろしてからも続き、結果かなり酔わせてしまったことも。　まだ二十歳チョイ過ぎ位だったかも…。　彼女のキャラクターからか、我々も調子に乗りすぎちゃったかもしれない。　

　「今、いくつだっけ？」　帰り際に聞いてみた。　女性に年齢を聞くのは失礼かと思うが、僕よりも歳はずーっと若いし、気にするような子ではないので…。　「今年、３１になります」　「もう、そんなになるんだっけ!？」　１０年も経てば当たり前。　こっちだって５０を数年前に超えているのだから。

　「実家にはたまに戻るので、また寄りますよ。　あ！　You Tube　観ましたよ。　日記もみてますよ」　「ありがとうね、　元気でやってね…」

　仕事の関係で、実家を出て向こうで暮らすという。　もしこの日記を見ていたら、この曲をプレゼントしようか…。

今、この歌声にハマっている。

　AARON LEWIS 　アーロン・ルイス　彼は元々、コアなハードロック・バンド　STAIND ステインドのボーカル。　最近のハード・ロック・ファンの間では先刻承知かもしれない。　彼を知ったのはカントリー・チャートでランクインしてからだ。　カントリー歌手独特のコブシがある唄い方でもなく、張りのある声で低温から高音まで一気に上げてくる歌い方。　ロックで鍛え上げた歌唱力か。

　カントリー・サウンドの７曲入りのミニ・アルバムを出している。　彼自身もアメリカ南部サウンド、カントリー・ミュージックがルーツなのかもしれない。　このアルバムの中に　Massachussets マサチューセッツという曲がある。　スロー・カントリー・バラードである。　ギブソン・アコスティック・ギターの響き、ドブロ・ギターのスライドが絡む…。　癒しのサウンドだ。

　「…遠く離れていても、故郷の日常の音が脳裏に響く、そこには家族が待っている、友も俺を昔のままで温かく迎えてくれる…」　そんな内容の歌だ。　彼はアメリカ南部の保守的？　愛国心？を感じさせるステージもやっているようだ。　遠く戦地に派兵されている米軍兵士の前でも歌を披露している。　カッコいいヤツだ。

　ちょっとキザっぽいけど、その曲を餞別に送ろうかな。　これを見てなけりゃ意味ありませんが…。　ま、誰でもいいか。

オリジナル・テイク

http://www.youtube.com/watch?v=GPUZEdKbhyM

AARON LEWIS のライブ動画

http://www.youtube.com/watch?v=KTaVD9Yl6GM&feature=related

「ＣＯＵＮＴＲＹ　ＢＯＹ」　カントリー・チャートで話題だった。　かなり保守的な歌詞。　プロモ・ビデオ

http://www.youtube.com/watch?v=rYajz5WLhZ0&feature=related

2012-01-30 09:22:00

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